ブレインストーミング

KJ法とは?例に合わせて簡単に解説

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編集者: Edraw

アイデアを整理したい、チームで意見をまとめたいときに力を発揮するのが「KJ法」です。情報を視覚化しながら整理し、アイデアの本質を見つけ出せるこの手法は、ビジネスや学習、研究など幅広い分野で活用されています。本記事では、KJ法の基本的な考え方から実践手順、便利なツール「EdrawMind」まで、初心者にもわかりやすく解説します。

1. KJ法とは?ブレインストーミングとの関係は?

KJ法とは、日本の文化人類学者・川喜田二郎氏が考案した思考整理の手法で、親和図法とも呼ばれています。多くの情報をカードや付箋に書き出し、グループ化や図解を通して全体像や本質を見つけ出すアプローチとして、企業の企画会議や大学の研究、教育現場など幅広い場面で活用されています。KJ法の最大の特徴は、「思考の可視化」と「多様な意見の統合」にあります。

KJ法の起源は、川喜田氏がフィールドワークの現場で得た膨大な情報をどうまとめるかに苦労したことにあります。そこで、情報を小さな単位に分解し、それを意味ごとにまとめていくというスタイルが生まれました。この方法は、ブレインストーミングで出されたアイデアを整理する場面でも大いに役立ちます。ブレインストーミングは量重視でアイデアを出す手法ですが、KJ法はその後の「整理・構造化」のフェーズで用いることで、抽象的だったアイデアが具体的で実行可能な形にまとまるのです。

KJ法とブレインストーミングとの関係

(引用元:IllustAC)

KJ法は、論理的な整理だけでなく、直感や創造性も重視するのが特徴であり、思考を深めたい人やチームで議論を整理したい人におすすめの方法です。

2. KJ法のやり方

KJ法は、情報を視覚的に整理しながらアイデアを体系化するプロセスです。ここでは、実際の例を想定しながら、KJ法の基本的な4ステップを紹介します。ツールとしてEdrawMindを活用することで、より効果的かつスムーズに進めることが可能です。

Step1 情報を書き出す

テーマ「チームのコミュニケーションを良くするには?」に沿って自由にアイデアや情報を書き出します。この段階では質より量が大切で、思いついたことをできるだけ多くメモに記入しましょう。EdrawMindの付箋機能を使えば、カード感覚で情報を並べることができます。

KJ法のやり方ステップ1-1

KJ法のやり方ステップ1-2

Step2 グループ化する

書き出したメモを意味や関連性に応じてグループに分けていきます。似たような内容をまとめることで、情報の傾向やパターンが見えてきます。EdrawMindでは、ドラッグ&ドロップで簡単にグループを作成可能です。

KJ法のやり方ステップ2

Step3 関係を図解する

グループ化した情報同士の関係性を線や枠でつなぎ、全体像を視覚化します。これにより、複雑な情報の流れや因果関係が明確になります。EdrawMindのスマートコネクタ機能を使えば、視覚的に美しい構成図を簡単に作成できます。

KJ法のやり方ステップ3

Step4 文章化する

最後に、図解から得られた洞察をもとに文章化します。アイデアの背景やつながりを言葉で説明することで、より深い理解と共有が可能になります。EdrawMindでは、マインドマップからアウトライン形式に変換し、そのままドキュメント化することもできます。

KJ法のやり方ステップ4

KJ法は単なるアイデア整理の技法ではなく、「考えるための道具」です。EdrawMindを活用することで、直感と論理を融合した高度な情報整理が可能になります。

3. KJ法を活用する時の注意点

KJ法は多くのアイデアや情報を整理するうえで非常に有効な手法ですが、活用時にはいくつか注意すべき点があります。

ひとつ目は、「目的を明確にすること」です。KJ法は柔軟な手法ゆえに、目的が曖昧なまま進めてしまうと、ただの情報の羅列に終わってしまう危険があります。事前に「何のためにKJ法を行うのか」「どのようなアウトプットを期待するのか」をはっきりさせておきましょう。

次に注意すべき点は、「情報の偏りを避けること」です。参加者が少数だと視点が偏りがちになり、結果的に狭い意見しか集まらないことがあります。多様な背景や立場を持つメンバーを交えることで、より広い視点での整理が可能になります。

また、「グループ化に時間をかけすぎない」ことも重要です。細かく分けすぎたり、完璧を求めすぎたりすると、本来のKJ法のスピード感や創造性が損なわれてしまいます。あくまでアイデアをまとめるための手段であることを忘れず、柔軟に取り組みましょう。

4. KJ法に便利なソフトEdrawMind

KJ法を効率的かつ直感的に実践するためには、専用のツールを活用するのがおすすめです。なかでも「EdrawMind」は、マインドマップ機能を中心に、情報整理や発想支援に優れた多機能ツールとして注目されています。ここではKJ法におけるEdrawMindの活用ポイントを3つ紹介します。

①付箋機能×スマートコネクタ線

EdrawMindでは、カードや付箋のように情報を自由に配置し、スマートコネクタ線で関係性を視覚的に整理できます。これはKJ法の「情報のグループ化」や「関係図の作成」に非常に適しており、散らばったアイデアを見える形でまとめることが可能です。

KJ法ソフトEdrawMindの付箋機能×スマートコネクタ線

②AI機能

EdrawMindには、画像データやPDFを読み込み、AIが自動で内容を要約・分類する機能があります。会議資料やアンケート結果など、膨大な情報をもとにKJ法を進めたい場合でも、前処理の時間を大幅に短縮できます。KJ法の「情報の見える化」と「文章化」フェーズにおいて、大きな力を発揮します。

KJ法ソフトEdrawMindのAI機能

③ドキュメント管理

KJ法の結果を保存し、あとで振り返ったり再利用したりしたいときに便利なのが、EdrawMindのドキュメント管理機能です。クラウド上での保存・検索が可能なうえ、関連資料を一元管理できるナレッジベース機能もあり、継続的なアイデア活用に役立ちます。

KJ法ソフトEdrawMindのドキュメント管理

EdrawMindは、KJ法の各ステップを効率よくサポートし、個人でもチームでも活用できる柔軟性を備えたツールです。

5. FAQs

5.1 KJ法と親和図法の違いは?

KJ法と親和図法は、どちらも情報をグループ化する手法ですが、目的やアプローチに違いがあります。KJ法は情報の意味や本質を見出すために図解や文章化まで行うのが特徴です。一方、親和図法は主に情報を整理しやすくするための分類が中心で、図や文章化は行わないことが多いです。創造的思考を重視するならKJ法、効率的な整理を重視するなら親和図法が適しています。

KJ法と親和図法の違い

(引用元:IllustAC)

5.2 おすすめのKJ法に使えるアプリは?

EdrawMindのほかにも、「miro」や「XMind」などがKJ法に応用可能です。miroはチームでのコラボレーションに優れ、オンラインで付箋を使った情報整理が可能です。XMindはマインドマップに強く、視覚的に情報を整理したい人に向いています。使いやすさや目的に応じて選ぶとよいでしょう。

KJ法ソフトmiroとXMind

(引用元:miro公式サイト/XMind公式サイト)

まとめ

KJ法は、複雑な情報や多様な意見を視覚的に整理し、アイデアの本質を明確にするための優れた手法です。思考を深め、チームの合意形成を促すだけでなく、新たな発想のヒントにもなります。とくに無料体験版があるEdrawMindのようなツールを使えば、手間を省きながら効率的にKJ法を実践できます。ブレインストーミング後の整理や、企画立案、研究の仮説づくりなど、さまざまな場面で活用できるKJ法を、ぜひ日常の思考整理に取り入れてみてください。

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