ベン図とは集合の関係を示す図のことです。ベン図を使うと、要素同士の関係を直感的に表現でき、資料の説得力を高めることができます。エクセルでベン図を作成する方法は大きく分けて2つあります。
-
図形を挿入して複数の円を重ねる方法:自由度が高く、色や透明度を調整することでデザインを細かくカスタマイズできます。ただし、手作業が多いため時間がかかります。
-
SmartArt機能を利用する方法:簡単に素早く作成できますが、レイアウトに制限があり、円の数は最大7つまでです。
この記事では、この二つの方法の手順を詳しく説明します。
方法1 図形を使ってベン図を作成する
Step1. 図形を挿入
「挿入」→「図形」から楕円か「フローチャート」内の結合子を選びます。正円を描く場合は、Shiftキーを押しながら描画します。
要素を用意しておくと便利ですので、【Ctrl+D】で円を必要まで複製します。
-
Deleteキーで不要な円を削除すればいいです。
※ベン図は必ず正円である必要はありません。円が多い場合は楕円を使ったほうが、重なり部分を見やすくできます。
上記の画像をクリックすれば編集可能
Step2. レイアウトと装飾
円を配置したら、右クリック→「図形の書式設定」で色や透明度を調整します。透明度は100%程度にすると、重なり部分が見やすくなります。
Step3. テキストを入力
「挿入」→「テキストボックス」で文字を入力し、適切な位置に配置します。
方法2 SmartArtを使ってベン図を作成する
Step1. SmartArtの挿入
「挿入」→「SmartArt」→「集合関係」→「基本ベン図」を選択します。SmartArtには「横方向ベン図」「包括型ベン図」「放射状ベン図」などもあり、形状は異なりますので試してみてもよいでしょう。
Step2. テキストを入力
SmartArtの左側に表示される入力パネルに文字を入力します。Enterキーを押すたびに新しい円が追加されます。ただし、円は最大7つまでです。
Step3. スタイルの調整
「SmartArtデザイン」タブから全体の配色や3D表示に切り替え可能です。個別の円を調整したい場合は、対象の円を右クリック→「図形の書式設定」で編集します。
Excelでベン図を描く際のコツ
①グループ化でベン図を自由に移動・拡大縮小
方法1で作成した場合、Ctrlを押しながら要素をすべて選択→右クリック→「グループ化」で一括操作できます。
②テキスト配置の工夫
円が多い場合は文字を外側に書き、線で指し示すと見やすくなります。
③ベン図を画像として保存
ベン図を選択→右クリック→「図として保存」で画像化し、WordやPowerPointに貼り付け可能です。
④ベン図で集合の大きさを反映できるか?
Excelは自動で対応できませんが、方法1で半径を調整することで近似的に表現可能です。ただし、ベン図は集合間の関係を示すものなので、厳密な数量表現には不向きです。
おススメのベン図作成ツールEdrawMax
Excel以外にEdrawMaxを使う方法もあります。メリットとして以下の内容が挙げられます。
-
豊富なテンプレートや関係図が利用可能
-
画像だけでなくPDF・PPT・SVG形式に出力でき、リンク共有も可能
-
高度なカスタマイズができ、より洗練された図を作成できる